宇宙英雄ローダンシリーズ
７５〜８０

　西暦２３２６年。アルコン＝テラの連合帝国成立から２００年余が経過。テラに起源を持つ環境適応人たちが連合帝国の新しい力となっていた。(2001.5.15)
　突如としてあらわれた、惑星地表をことごとく食いつぶしていくホルンシュレッケ。そこには、未知の宇宙艦が介在していた。背後の事情をさぐるため、決死の作戦が次々に展開する。(2001.6.3)

ローダンなもの

７５巻「ＵＳＯのスペシャリスト」

　・二百の太陽の星を守れ　クルト・ブラント
　→ポスビサイクルへ

　・ＵＳＯのスペシャリスト　Ｋ・Ｈ・シェール
　地球人に不死を約束していたワンダラーのフィクティヴ知性体が、細胞シャワーの使用拒否を通告してくる。それとともに、２５個の細胞活性装置が銀河のあちこちにばらまかれた。
　アトランが設立したＵＳＯのスペシャリスト達の活躍で細胞活性装置ひとつが回収され、レジナルド・ブルに与えられることになる。(2001.5.15)

７６巻「不死へのインパルス」

　・不死へのインパルス　クラーク・ダールトン
　２つ目の細胞活性装置がスプリンガーカメルに発見される。折しも太陽系帝国巡洋艦≪ヌシス≫が接近。細胞活性装置を自分のものにしようとするスプリンガーとテラナーは互いに殺し合うことに。不死を約束するペンダントがすぐそばにある時、ひとはどうするのかというＳＦらしいテーマ。
　不死者は銀河から逃げ、ワンダラーが崩壊する。ホムンクがローダンの従者となる。

　・太陽より大きく　クルト・ブラント
　≪エクスプローラー＝２１１５≫が細胞活性装置を発見。だが、着陸した≪エクスプローラー＝２１１５≫は不死者によって３万８千年前に戻され、艦の近代器機はすべての機能を失ってしまう。
　物理・天文学者ティル・ライデン登場。不死者の招きによりイムポスのオールドタイマーの機械群が発見される。(2001.5.20)

７７巻「一握りの永遠」

　・一握りの永遠　ウィリアム・フォルツ
　民間の貨客船≪オリラ≫が細胞活性装置からの信号を発見。反乱により惑星に墜落、生き残ったただ一人のテラナー、ヘンドリック・ヴォーナーが細胞活性装置を手に入れる。だが、アラスの宇宙艦≪ケタルク≫もまた、信号をとらえて惑星に着陸した。
　ヴォーナーの活性装置を狙う≪ケタルク≫乗員を出し抜いて、≪ケタルク≫により惑星から脱出したヴォーナーはしかし、船長ヘフネル＝セトンの奸計によりアラスの母星アラロンに着陸してしまう。

　・アラロンの人間狩り　ウィリアム・フォルツ
　着陸地点からアラロンの大洋を渡った場所にある帝国基地をめざすヴォーナー。幸いにも細胞活性装置を狙う者たちは、その存在をおおやけにしたくない。ついに基地に達したヴォーナーだが、他人に気を許せない生活に嫌気がさして、ローダンに細胞活性装置を譲ることを決意する。
　ローダンはここまでに９個の細胞活性装置を得ており、これで１０個目となる。(2001.5.22)

７８巻「死の闘技場」

　・ノーホェアの奴隷たち　クルト・マール
　細胞活性装置からの信号を捉えた自家用船≪ニュー・ブリスベーン≫。着陸したのは、アラスが不治の病人を隔離する惑星ノーホェアだった。アラスの秘密基地では、細胞活性装置の偽物を銀河にばらまこうという計画が進行中だった。
　評判が落ちるのを懸念して病人を惑星流しにするアラス、てのはちょっと不思議。

　・死の闘技場　Ｋ・Ｈ・シェール
　惑星エイサルの秘密を探る細胞活性装置保持者アンネ・スローンがスペシャリストエブロロに殺される。アトランとデンジャー、カソムが調査にあたる。デンジャーは細胞活性装置を破壊するが、激しい五次元振動が銀河全域に伝わった。
　ローダンの新旗艦≪エリック・マノリ≫。マノリは細胞シャワーを受けていたはずだが、この時期に艦の名前になったことから不死者のシャワー拒否以前に死んだのだろうか。（注）
　７５巻では中尉だったカソムが、この巻では少尉。(2001.5.23)

　（注）８１巻で、マノリは細胞シャワーを受けられずに死亡したことが記される。

７９巻「エクスプローラー船消滅！」

　・エクスプローラー船消滅！　クラーク・ダールトン
　≪エクスプローラー＝３２１８≫が惑星ツァンマロンで巨大な生物の死体と、さや状の物質と、謎の機械を発見する。死体もさやも破壊不可能。やがて、さやからはあらゆるものを食い尽くす１１センチメートルのいも虫のような生物が生まれる。
　その跳ねる様子がばった（ホイシュレッケ）を連想させることからホルンシュレッケ（角質の恐怖）と呼ばれることになった生物は次々に分裂しながら惑星表面を食いつぶしていく。≪エクスプローラー＝３２１８≫の乗員は多大の犠牲を出したあとやっと救出された。

　・銀河の鞭　クラーク・ダールトン
　ホルンシュレッケは、あちこちの惑星で発生した。≪エクスプローラー＝３２１８≫一行を迎えたローダンの乗艦≪アソル≫もホルンシュレッケに食い尽くされる。避難先の惑星イロシャでは、惑星ツァンマロンでは死体だった巨大生物がおり、謎の機械が発見される。シュレックヴルム（恐怖のいも虫）と呼ばれるこの生物は何者かによりこの惑星へ輸送されたものと推測された。(2001.5.27)

８０巻「恐怖の鏡」

　・大物ハンターのグッキー　クルト・ブラント
　惑星ニュテットでグッキーを指揮者としてシュレックヴルム捕獲作戦が展開。首尾良く捕らえたものの、収容時のミスがもとで自爆されてしまう。
　未知の宇宙船３８隻との戦闘が行われ、未知艦の形状が明らかになる。

　・恐怖の鏡　クルト・マール
　ホルンシュレッケが分泌する物質、モルケックス採取のため、ジョエル・カソルを指揮官にした民間人からなる調査隊１０名が惑星ツァンマロンに降りる。シュレックヴルムの誕生過程が目撃され、また未知の宇宙船がモルケックスを採取するとともに、シュレックヴルムを集めて連れていくことがわかる。
　６名を犠牲としながら、モルケックスのサンプルが連合帝国により取得された。(2001.6.3)

　初稿：2001.5.15、改訂：2001.5.20〜