宇宙英雄ローダンシリーズ
９１〜１００

　不安定な銀河政治情勢のもと、惑星プロフォスの独裁者イラチオ・ホンドロがテラへの反旗を翻す。ローダン、アトラン、ブル、ノワール、カソムの５人はボーリー星系での事件をきっかけにホンドロに捕まる。(2001.7.29)
　ホンドロの手から逃れた一行だが、テラへの帰還は困難を極めた。その間に連合帝国は崩壊。以後太陽系帝国は独自の道を歩まざるを得ない。(2001.8.14)

ローダンなもの

９１巻「セントラル・シティの囚人」

　・セントラル・シティの囚人　ウィリアム・フォルツ
　ジャングル惑星グリーン・ドール。そこのセントラル・シティにテラの要人５名は監禁された。逃亡を企てる５人。だが、プロフォスの独裁者イラチオ・ホンドロの指揮のもと、プロフォス秘密情報機関はこれを追跡。あらためてカソムを除く４人を捕らえる。
　逃げる側がしたたかなら、追う側もしたたかな逃亡・追跡劇。

　・銀河系秘密情報局の三人　クルト・マール
　ローダンに関する手がかりを求める銀河系秘密情報局。惑星プロフォスに潜むテラの工作員にもローダンが行方不明になったボーリー星系との関係を調査せよとの指令が下る。工作員アーサー・コンスタンチンとその部下たちの命がけの活動により、ローダン一行がプロフォスに捕らわれていることがテラに通報される。(2001.7.29)

９２巻「グッキーと青い親衛隊」

　・ジャングル軍隊　ウィリアム・フォルツ
　ローダン一行はいまだ惑星グリーン・ドールのセントラル・シティに幽閉されている。ただ１人ジャングルに潜伏するカソムは、抵抗組織であるニュートラリストとの接触を果たし、一行の救出に向かう。

　・グッキーと青い親衛隊　クラーク・ダールトン
　ローダンの失踪とプロフォスの関連を知ったテラは、ローダン救出のためにはミュータントの投入が必須と判断。だが、迎え撃つホンドロもアンティを巻き込んで対抗する。
　ローダンの所在を知った一行は、グリーン・ドールに急行するが、ローダンたちはニュートラリストとともにグリーン・ドールを脱出していた。
　逃亡した不死者とハルノがちょっとだけ登場。情報提供を拒否して消える。ホムンクがティフラーとともにプロフォスへ移動し一役買う。(2001.7.30)

９３巻「ヒュプノ球」

　・バドゥン炎上　クルト・ブラント
　ローダン一行はニュートラリストの惑星バドゥンへと移動する。ニュートラリストたちはホンドロが使った毒の解毒剤を入手することを条件にローダンに協力を迫る。
　ローダン一行は、惑星からの脱出を図るが、ホンドロの艦隊がついにバドゥンを発見して襲う。ニュートラリストの指導者コジッチ・アブロは死亡。ローダンが脱出計画を果たそうとする直前、謎の存在がローダン一行とモリー・アブロを連れ去る。

　・ヒュプノ球　クルト・ブラント
　ローダン一行とモリー・アブロは、さまざまな知性種族が混在する不思議な惑星ラヴリーに降ろされる。ホンドロの毒が作用する期限が迫る中、惑星の謎を解明して脱出の糸口を見つけようとするローダン一行。
　ついに、惑星全体に影響を持つヒュプノ球を倒したものの、毒の作用期限を迎えてしまうが、救いは思わぬところからあらわれた。
　一行の一人、アンドレ・ノワールだけは毒を打たれた時期が早いのだが、そのことは無視されている。不死者がちょっとだけ登場。(2001.8.2)

９４巻「カハロの傭兵」

　・カハロの傭兵　クルト・マール
　ローダン一行を惑星ラヴリーへ連れてきたのは、テラよりもはるかに進歩した科学設備を操る惑星カハロの住人、ビッグヘッドだった。彼らは戦い方を知らず、自分たちの惑星がフロート人の侵略を受け、これを追い払うための手助けを必要としていた。
　勝手の分からない技術手段を使って、ローダンたちはなんとか侵略を阻止する。
　モリー・アブロがローダンに好意を示す。

　・灼熱の惑星　Ｋ・Ｈ・シェール
　ビッグヘッドが用立てた宇宙船は、制御が効かないままローダン一行を銀河中枢部からブルー族が戦う銀河辺境部へと移送する。そこにもカハロに類似のピラミッド構造物があった。
　放射能下で生き続ける黒肌の勢力をおしのけて、アトランはピラミッド内のハイパー送信機の作動に成功する。(2001.8.3)

９５巻「ゲッコ提督」

　・ネズミ＝ビーバー遠征隊　クラーク・ダールトン
　ローダン一行を捜索するテラ艦隊。グッキーの希望で、火星で無為の生活を送るネズミ＝ビーバーたちもローダン探索に乗り出すことになる。オタマジャクシを改造した≪トラムプ≫を指揮するのは、みずから提督を名乗るゲッコ。
　≪トラムプ≫はブルー族の領域を探査にあたるが、謎の卵形宇宙艦に攻撃され、不時着を強いられる。

　・ゲッコ提督　クラーク・ダールトン
　昆虫人を撃退した≪トラムプ≫一行は、次元面で重積した衝撃波前線を探知。調査におもむいた星系でついにローダン一行を発見する。だが、同時に現れるブルー艦隊。≪トラムプ≫はシフト一台を降ろしたものの、星系からの撤退を強いられた。(2001.8.4)

９６巻「アコン人の謀略」

　・獅子のチャト　ウィリアム・フォルツ
　≪トラムプ≫が発信した救難信号を捕らえたのは、ノメ・チャト中佐率いる巡洋戦艦≪ライオン≫だった。殺到するブルー艦隊を敵に回して、決死の救出作戦が展開する。

　・アコン人の謀略　ウィリアム・フォルツ
　ローダン一行を収容した≪ライオン≫とＵＳＯ艦隊だが、多大の損傷のためただちに太陽系へ戻ることはできない。アコン銀河イーストサイド基地の司令官はシムバン星系に滞在する艦隊の壊滅をもくろむ。(2001.8.8)

９７巻「ひそやかな侵略」

　・太陽系のパニック　クルト・ブラント
　ローダンの死を前提として、植民惑星の国家元首がテラニアの議事堂に集合。さらに、ホンドロの息のかかった秘密組織が破壊工作を進める。帰還したローダンはマーカントと組んで混乱の収拾にかかる。

　・ひそやかな侵略　クルト・マール
　プロフォスの帝国分離を阻止するため、太陽系帝国工作員がスプリンガーに化けて潜入を試みる。囮作戦がテラの常套手段と承知する秘密警察長官イシト・フランの疑惑をいかに避けるか。(2001.8.13)

９８巻「独裁者の失墜」

　・独裁者の失墜　クルト・マール
　プロフォスの地下運動を支援して、ホンドロの独裁を終わらせようとする太陽系秘密工作員。ホンドロが使っている毒の解毒剤があれば、ホンドロの側近を寝返らせるのも簡単。宮殿に火の手が上がり、ホンドロは高速宇宙船で逃走。

　・最後の希望の星　Ｋ・Ｈ・シェール
　ホンドロの科学特別コマンド研究施設のある惑星ラスト・ホープ。そこの通信施設へも、ホンドロ失脚のニュースが届く。狂信的親衛隊が支配するこの地での反乱。
　ホンドロは再び逃亡する。(2001.8.14)

９９巻「最後の砦」

　・巨人の地獄ダンス　ウィリアム・フォルツ
　銀河中枢へと飛び去るネオ＝モルケックスを追跡する使命を帯びた、ノメ・チャト率いる新≪ライオン≫は、その終着点である恒星ウィラーと第四惑星パルサを突き止める。そこに発見されるスープラヘトを起源にする超次元的存在ウィラー。
　ハイパー系装置のすべてを破壊され、調査の過程でダンサーに取り囲まれた≪ライオン≫を救ったのは、惑星外から飛来したミサイルだった。

　・最後の砦　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　恒星ウィラーの第三惑星は、イラチオ・ホンドロのモルケックスの研究施設がある惑星オッポジット。集結した太陽系艦隊から身をひそめるホンドロだが、執拗なアトランの捜索により死を迎える。(2001.8.14)

１００巻「アンドロメダへの道」

　・アルコンの最期　クルト・ブラント
　太陽系秘密情報局は特殊装置ハルマン切替器が大量にアコンへと流れているのを察知する。だが、その原因を突き止める間もなく、銀河への一大デモンストレーションとなったローダンとアブロの結婚式が行われたその日、アルコン星系に大々的なブルー艦隊の攻撃が行われる。
　テラ勢力の救援も間に合わず崩壊するアルコンIII。アトランは自分の種族との決別の時が来たことを知る。

　・アンドロメダへの道　Ｋ・Ｈ・シェール
　→アンドロメダサイクルへ(2001.8.14)

　初稿：2001.7.25、改訂：〜