宇宙英雄ローダンシリーズ
１７１〜１８０

　ハルト人がかつてＭ−８７に大災厄をもたらした”けだもの”の裔であることが判明。Ｍ−８７のすべての種族がローダン一行に敵対することになる。(2002.4.24)
　ローダンは中枢部の設計者とのたび重なる接触を試みるが、ローダンへの敵対行為は止まない。
　一方太陽系は５００体のドランによる攻撃を退けるが、植民惑星の防衛にまでは手が回らない。武器庫の二次制約者すべてによる大攻勢が迫るなか、ローダンの所在が明らかになりＭ−８７へ補給船を送る。
(2002.5.4)

ローダンなもの

１７１巻「牢獄惑星」

・牢獄惑星　クラーク・ダールトン
　トロトとタイクのハルト船が救難を求めてくる。調査先の惑星でエネルギーを奪われ行動不能だ。救援隊一行が発見したのは、おびただしいハルト人の骸骨。かつてハルト人の大量虐殺が行われたのだ。

　エネルギー吸収フィールドってのもわりとよくあるけど、不思議な仕掛けだなあ。

・けだものは死ね　クルト・マール
　≪クレスト�W≫に乗り合わせたスコアルたちが反乱を起こす。スコアルトの胸の石が船に乗り込んだハルト人２人を感知したためだ。スコアルトはハルト人がかつてＭ−８７を滅ぼそうとしたけだものであることを語り、その味方をするものも敵であると断じる。
　ローダンはスコアルたちの平和的退艦を許すが、トルクタンの要塞が≪クレスト�W≫の攻撃にかかる。要塞が巨大な宇宙艦であることが判明する。

　Ｍ−８７の中枢光輝はハルト人の宇宙船よけということだが、それが故郷銀河からも見えるとすれば、３２００万年前から（光が届くのにそれだけかかる）あったはずで、計算が合わない。
　２３８頁１８の１０乗は１０の１８乗と解釈しないとそのあとの１００倍の意味が分からない。(2002.4.24)

１７２巻「歓楽世界ゲーギヴァル」

・歓楽世界ゲーギヴァル　ウィリアム・フォルツ
　銀河への帰還のためには、Ｍ−８７カーストの高位存在との接触が必須。スコアルトから取得した星図をもとに、チャンスを求めて娯楽惑星ゲーギヴァルへ向かうローダン一行。ローダンは行楽者の宇宙艇を拿捕してゲーギヴァルへの潜入を試みる。

・選ばれし者の誘拐　クラーク・ダールトン
　首尾良く高位の存在である”基地のエンジニア”の休養地へと移動したローダンコマンド。２０の石を身につけ、ドルイスの尊称を持つアゲン・トルムブの誘拐に成功する。(2002.4.25)

１７３巻「彼岸からの警報」

・半空間での追跡　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　アゲン・トルムブは、ローダンの手を逃れエネルギー惑星の制御結節点をなす宇宙要塞へ移動。しかし、チャイ・クールー少佐を巻き込んだエネルギー惑星での事件を発端として、要塞は半壊し、銀河への帰還手段となるディメトランス・エンジンを搭載した宇宙艦≪ミンハオ≫がローダンたちのものになる。

・彼岸からの警報　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　都合良く手に入った≪ミンハオ≫は罠ではないかとの疑念がぬぐいきれない。徹底的な調査と、ローダン、アゲン・トルムブとのかけひきが行われる。実験飛行に臨む≪ミンハオ≫はついに、銀河をけだものもろとも破壊するものであることが判明する。
　≪ミンハオ≫は破壊されるが、ローダン、マーシャル、ダントンは修復なった要塞に捕虜となってしまう。(2002.4.27)

１７４巻「五次元の罠」

・Ｍ−８７の探索者　ウィリアム・フォルツ
　捕らわれたローダンたちが送られたのは、”内なる真理の探求者”の惑星ドウェリオン。監禁から逃れたローダンは、惑星に観察のため捕らえられていたけだもの２体と交渉すべくこれを解放するが、けだものはただちにドウェリオンの破壊にとりかかる。
　みずからの誤りを知ったローダンは、この２体を殺すことで、自分たちがけだものに無条件に操られるものでないことを証明する。混乱に乗じて≪クレスト�W≫は一行を救出した。

・五次元の罠　クラーク・ダールトン
　ローダンは再度の交渉を試みる。２２の石を持ち、ドルイサントの尊称を持つキボシュ・バイウォフが登場。≪クレスト�W≫が罠にかかり、バイウォフの巨大要塞に係留されてしまうが、カソムとミュータントたちが罠をすり抜け、ゲリラ攻撃にかかる。(2002.4.27)

１７５巻「ロボット・パトロール」

・≪クレスト�W≫のパルチザン　クルト・マール
　要塞破壊のゲリラ活動が続くものの、その原因がテラナーであることの明らかな証拠はなく、バイウォフとローダンの駆け引きが続く。
　その間に要塞はＭ−８７の重要施設である恒星凝集体にある変換惑星に接近。この期を待ちかまえて要塞の要所を破壊し≪クレスト�W≫は再び逃亡する。アゲン・トルムブが≪クレスト�W≫内に残る。
　ゴラチンが、直接目に見えないけれども場所の記憶にしたがってそれを爆発させるという技を披露。

・ロボット・パトロール　Ｋ・Ｈ・シェール
　銀河での防衛戦にハルト人を模した対二次制約者兵器であるパラディンが参戦。
　二次制約者トロ・コンは５００体の仲間を覚醒させて太陽系を襲う。太陽系艦隊は、ＦｐＦ装置や集中砲火によりドランを敗走させるものの、８体の二次制約者がテラニアへ降りた。テレポーターと組んだパラディンはこれと戦う。
　ドランの事故でトロ・コンのシンボフレックス＝パートナーが一時麻痺。シンボフレックス＝パートナーが時間警官を操っていることが判明。(2002.4.28)

１７６巻「巨人奴隷」

・巨人奴隷　ウィリアム・フォルツ
　撤退するドランの観察に当たる巡洋戦艦≪ワイオミング≫だが、１体のドランの飛行が不安定なのを発見。艦長のドン・レッドホースとカマロン・オレク、タコ・カクタがそこで発見したのは、シンボフレックス＝パートナーと不和になったトロ・コンだった。

・死の沈黙の惑星　ハンス・クナイフェル
　３年ぶりに人類の惑星へと戻ったエクスプローラー船≪ＥＸ＝２３３３≫。だが、植民惑星ロアノケはなにものかに襲われていた。やがて、直径１００ｍの飛行物体がロアノケに接近する。
　ひかる小物を見境無く蒐集するロウレン人オームフ・アンバー登場。(2002.4.28)

１７７巻「禁断の時間実験」

・超空間の孵化ステーション　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　ハルト人３名が提供した次元カタパルト。超空間の安定物体を探知して、そこに部隊を送り込むことができる。”武器庫”を破壊すべく次元カタパルトを利用するペリシュ・モカルトだが、出現した先はシンボフレックス＝パートナーの孵化ステーションだった。

・禁断の時間実験　クラーク・ダールトン
　捕虜の二次制約者アセル・キンをシンボフレックス＝パートナーから解放する試みにより、ヴェガで何ものかが時間実験を行っていることが判明。かつて島の王の時間間転送機が置かれていた第六惑星ピゲルで、アコン人が秘密裏に時間間転送機を修復していた。(2002.5.1)

１７８巻「時間警官の脱走」

・ルマルの二重スパイ　ウィリアム・フォルツ
　アコンはピゲルから持ち出した部品を利用して、再度の時間実験を試みていた。ＵＳＯスペシャリスト、ヴィト・バタバノは二重スパイとしてアコンの領域で時間転換機を作動させようと図る。

・時間警官の脱走　ウィリアム・フォルツ
　ドランの攻撃から植民惑星を守りきれない太陽系帝国は混沌状態を迎えていた。そんな中で、シンボフレックス＝パートナーの影響から脱したトロ・コンが発生の王国Ｍ−８７に関する情報をもたらす。
　ローダンの帰還を支援すべく、ポスビ補給船≪ＢＯＸ＝１３１１１≫がローダンと同じ方法でＭ−８７へと送られる。

　太陽系防衛の切り札、パラディンまでＭ−８７へ送ってしまうのはブルとしては軽率ではないかなあ。(2002.5.3)

１７９巻「異銀河での遭遇」

・闘技士たち　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　Ｍ−８７にあらわれた≪ＢＯＸ＝１３１１１≫一行を探知し現れたのは、ハルト人よりも強力な身体を持つけだもの、モーグだった。モーグはＭ−８７を敵に回し、ローダンとの共闘をもくろんでいた。
　一行はモラク第一惑星に拘束されるが、首尾良く脱出する。
　トロ・コンが死亡。

・異銀河での遭遇　クラーク・ダールトン
　Ｍ−８７にあらたな宇宙船が実体化したことを感知した≪クレスト�W≫は集結するドゥムフリー艦隊の先を越して≪ＢＯＸ＝１３１１１≫との合流を果たす。
　けだものの星系モラクはドゥムフリーに破壊される。(2002.5.3)

１８０巻「テレポーターの王国」

・特攻コルヴェット　クルト・マール
　キボシュ・バイウォフから、再度のコンタクトがある。パルヤル星系にローダンの全権代表を迎える用意があるとのこと。コルヴェットＫＣ−２１で目標星域に向かうチャイ・クールーたち。
　なかなか魅力的なキャラクターのチャイ・クールーだが、ローダン一行のための貴重な犠牲になってしまう。

・テレポーターの王国　ハンス・クナイフェル
　あらたな援助を得られるかもしれない”思想家にして哲人”種族、オケフェノケースとの接触を試みるローダン。だが、モーグが≪クレスト�W≫に残した発信器がもとで、シンチラ星系はけだものの攻撃にさらされる。
　けだものを撃退したことで、オケフェノケースとテラナーの間に相互理解が生まれる。(2002.5.4)

　初稿：2002.4.21、改訂：〜