宇宙英雄ローダンシリーズ
１９１〜２００

　二次制約者の脅威が去らない中、未調査の小マゼラン星雲に向かうロワ・ダントンと≪フランシス・ドレーク≫の自由商人一行だが、未知宇宙艦を操る何者かに捕らわれてしまう。(2002.5.27)
　小マゼラン雲の探査を通じて、ついに第一震動力の正体が明らかになる。ドランによる大攻勢で太陽系の地表は灰燼に帰すものの、辛くもこれを駆逐。第一震動力はＭ−８７からの艦隊の前に滅亡。艦隊はさらにローダンを脅迫するものの、逆に追い詰められ、相互不可侵条約を締結する。(2002.6.9)

ローダンなもの

１９１巻「廃虚の惑星」

・南海作戦　ハンス・クナイフェル
　新婚生活で海底住居に住むことにしたボンテイナー。招かれた資産家のパーティーの続きで潜水艇での海底探検に出掛ける。最近の地震で露出したレムリア都市で地球破壊をたくらむコンドス・ヴァサク一味と二次制約者二体に遭遇。

・廃虚の惑星　ウィリアム・フォルツ
　行方不明のエクスプローラー船８隻の行方を追って、未調査の小マゼラン星雲を探索するロワ・ダントンと≪フランシス・ドレーク≫だが、ハイパーカムシグナルを探知して訪れた先は罠。どうやら小マゼラン星雲全体に罠が仕掛けられているらしい。
　ダントンと自由商人２名は未知の宇宙艦を操る何者かに捕らわれてしまう。
　植物の脂肪性エキスに体液を交換したパラプラントが登場。(2002.5.27)

１９２巻「見えざる者たちの世界」

・ＦＤ−４の幻想的な旅　クラーク・ダールトン
　こま状船に攻撃され大損害を受けた≪フランシス・ドレーク≫は、銀河へ通報のためにコルヴェットＦＤ−４を送り出す。しかし被弾したＦＤ−４は嵐の惑星タイフーンに修理のため不時着。そこで行方不明となったエクスプローラー船の一隻≪ＥＸ−１０６８≫を発見。≪ＥＸ−１０６８≫を襲ったのがグラドであることと、乗員が疫病にやられたことを知る。ＦＤ−４はローダンに報告を届けた。

・見えざる者たちの世界　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　≪フランシス・ドレーク≫は拿捕され、ロワ・ダントンたち乗員は小マゼラン星雲内部の惑星プリゾンIIに放置される。その過程で彼らを襲ったグラドの体重が２トン程度あることが判明。グラドには何ものかが取り憑いているのだ。
　やがて一行の間に爆発性血液ペストが発生。生き延びるチャンスは、感染前にパラプラント血漿を移植することにしかない。(2002.6.1)

１９３巻「ソルからの救援」

・≪フランシス・ドレーク≫の生存者　ハンス・クナイフェル
　９００名の乗員のうち、爆発性血液ペストを生き延びたのはパラプラント血漿を移植した１０２名。だが、その彼らもパラプラント血漿に適応できずに死を迎えることになる。パラプラントに不適応な乗員を再び普通の血液に戻し、搭載艇の修理を続ける。だが、機器の破壊は表面的なもので、罠である疑いを捨てきれない。
　搭載艇発進のその時、巧妙に隠蔽されていた大部隊が姿を現し、一行は再び捕らわれてしまう。

・ソルからの救援　ウィリアム・フォルツ
　ローダンは１ヶ月をかけて救援コマンドを整えた。小マゼラン星雲の事情を考慮すれば十分な後背援護を持った大部隊をそこに送り込むしかないのだ。
　捕らわれたロワ・ダントンたちは、シンボフレックス＝パートナーを移植されるが、ロワ・ダントンを含むパラプラントたちだけはその支配に抵抗することができた。太陽系艦隊への罠として惑星シェラノに送り戻された搭載艇の中で、不気味な憑依能力を持つ敵を相手の奪還作戦が展開される。(2002.6.1)

１９４巻「宇宙から来た神々」

・星と星のあいだのシュプール　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　大艦隊を持って小マゼラン雲に進出すれば、敵は姿を隠してしまうだろう。≪クレスト�X≫単艦での小マゼラン雲進出をローダンは決める。そこで遭遇した、こま状船と未知の円盤船との戦闘。その付近の惑星に探知したエネルギー放散に導かれ、ローダンは惑星ウキアーに降りる。発見したのは原始種族が使用するテラのインパルス砲だった。
　一方、特命を受けた軽巡≪カルタゴ≫は巨惑星グラットンで、化学物質コミュニケーションをかわす植物状生命群に遭遇する。

・宇宙から来た神々　クラーク・ダールトン
　惑星ウキアーにはエネルギー探知ステーションがあり、超能力やエネルギー放散を探知する。原始的手段を利用してテラの遭難者を捜すローダン一行。ついに≪ＥＸ−３４９３≫の生存者を見つけ、円盤船を操る種族がにせグラドに敵対するアンシクトスであることを知る。(2002.6.1)

１９５巻「反乱の衛星」

・反乱の衛星　ハンス・クナイフェル
　≪ＥＸ−３４９３≫の情報に基づき、昆虫種族バラモとの接触を果たす≪クレスト�X≫。バラモの卵は、にせグラドにとって重要な意味があるとのこと。バラモの革命派であるバイカロボスの根拠衛星に降りるローダンだが、バイカロボスのあいだにもにせグラドが混じり、激烈な戦闘がはじまる。

　ノヴァ寸前の恒星系で落ち合い、恒星がノヴァ化するのにあわせて脱出てのはいくらなんでも危険すぎるなあ。タイミングを間違えばノヴァの中に出てしまうことになりそう。

・放射線嵐のなかの≪クレスト�X≫　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　ワリンジャーによると、コントラフィールド砲には構造上の弱点がある。第一震動力に時間を与えてしまえば対抗兵器が開発されるかもしれない。時間制約を課せられた今、≪クレスト�X≫は小マゼラン雲中枢部にあるバラモの唯一の産卵惑星バイカロブへと向かい、ロワ・ダントンが指揮するコマンドを送り込む。(2002.6.8)

１９６巻「死の収穫」

・死の収穫　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　バイカロブでの決死の調査の結果、バラモの孵化のためにはネオ・ホワルゴニウムを含んだ砂が必要なことが判明。さらににせグラドはバラモの卵からネオビラティウムを抽出精製していた。ネオビラティウム入手のため、精製施設へと向かうダントン一行。

・グリーンの幽霊の船　クラーク・ダールトン
　≪クレスト�X≫の航行中から始まったネオビラティウムの分析作業により、ネオビラティウムが艦内に発散してしまった。乗員とバイオポジトロンプラズマが非物質に変容してしまう。現象をまぬがれたグッキーとパラディンだけでは≪クレスト�X≫を不時着した惑星からの脱出させるのは不可能。遊弋するこま状船からの探知をまぬがれるため惑星に核火災を発生させたローダンだが、早急に外部から介入が無くてはみずからがそれに飲み込まれてしまう。(2002.6.8)

１９７巻「けだもの目覚める」

・虚無への敷居　ハンス・クナイフェル
　≪クレスト�X≫の救難信号を捉えたのは、ヴィヴィアー・ボンテイナー率いる≪ＥＸ＝８７０３≫だった。迫る核火災とこま状船からぎりぎりで脱出を果たす≪クレスト�X≫。だが、ネオビラティウムの効果からローダンたちを解放しなくてはならない。

・けだもの目覚める　ウィリアム・フォルツ
　軽巡≪スケンダーラ≫が両マゼラン雲をつなぐ物質の橋で遭遇したのは、５２１年前、１９１６年当時に遭難したバラモ、グラドを乗せた円盤船だった。さらに胸に中枢石を付けた１体のけだもの。その身体を収容した≪スケンダーラ≫だが、死んでいると思われたけだものが蘇生し戦闘となる。憑依能力を操るけだものは果たして第一震動力なのか。(2002.6.8)

１９８巻「未来のかくれ場」

・ハイパー病　クルト・マール
　≪スケンダーラ≫が発見した円盤船には、かつて円盤船が目標とした銀河座標が記されていた。合流したイホ・トロトを加えて、手がかりを求めけだものの惑星へ向かうアトランコマンド。トロトは伝説のハイパー病カプセルの模造品を持ち込む。ローダンはけだものをウレブと呼ぶことにする。
　イホ・トロトが調査したけだものに関わる歴史を報告する。

・未来のかくれ場　クラーク・ダールトン
　逃走するウレブを追って、ダントンコマンドが出撃。転送アステロイドを抜けて出現した先は、５分後の未来に隠れたウレブの本拠星系だった。時間ステーションの破壊により、星系は現在界へと復帰する。(2002.6.8)

１９９巻「ドランたちの最期」

・十三の衛星系　ウィリアム・フォルツ
　ウレブのエネミー星系は現在界へ戻ったものの、星系はパラトロンバリアで封鎖されてしまう。しかも、コントラフィールド砲への対抗措置があり、太陽系艦隊は攻撃できない。別途惑星ポート・グラドの転送機でエネミー星系へ移動したアトラン一行と合流したダントン一行はみずから脱出の手段を整えなくてはならない。
　ロワ・ダントンの正体が周知のものになる。

・ドランたちの最期　ハンス・クナイフェル
　エネミー星系を封鎖する太陽系艦隊にあらたな凶報が入る。コントラフィールド砲への対抗装置を備えたドランが攻撃を準備している。
　太陽系に現れる九千体のドラン。惑星ハルトに援助要請のためおもむくボンテイナーだが、そこにも第一震動力が手を伸ばしている。太陽系救援の前提としてハルトの第一震動力を駆逐しなくてはならない。
　辛くも最終的な破滅をまぬがれた太陽系だが、その損害は甚大。オールド・マンも破壊される。(2002.6.8)

２００巻「薄明の人類」

・銀河警報　Ｈ・Ｇ・エーヴェルス
　エネミー星系の現在界への復帰が、Ｍ−８７から６万隻の艦隊を呼び寄せた。指揮を執るのはキボシュ・バイウォフとエインチ・チグロル。艦隊はエネミー星系とドランの武器庫を破壊する。バイウォフはローダンにハルトの根絶を迫るが、ローダンは逆に軍事圧力をかけ相互不可侵条約締結に成功する。
　ローダンは、ダントンが死亡したとの知らせを受け取る。

・薄明の人類　Ｋ・Ｈ・シェール
　→カピンサイクル。(2002.6.9)

　初稿：2002.5.25、改訂：〜